沼に落ちて。

ほぼ100%宝塚

東宝1789新人公演を観ました①

7/2、18:30。
ぐずつくお天気が心配されながらも、なんとか雨は降らなかった昨日、月組「1789」新人公演が行われました。

<追記>

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2階A席上手にて観劇してきましたので、超・偏りまくりのレポを残します。
客観的なレポを期待する方は他のブログを参考にされるなり、twitterでサーチして下さい←


  • 全体として
「本役さんってスゲーな」って思えた公演でした。
月組の新人公演メンバーの技術や立ち振る舞いが未熟だった、見応えがなかったと言うわけではなく、「経験という引き出しを沢山持った人たちが、数をこなす中で公演を自分のものとする」って、当たり前のようで大きなことなんだなと。

バズルのピースのような感じ。
本公演1789は、多数のピースのそれぞれが繊細に丁寧に狂いなく形作られていて、どのセリフ、場面をとってもピッタリ隙間なく、しかも無理なく嵌る感じがする。本当にスッと入る。
新公はそれぞれのピースがきちんと嵌るように最大限の努力はしているし、嵌っていないわけではないのかもしれない。ただどこか隙間が空いていたり、無理があったりするような。そんな落ち着かなさがある。

しかし月組フルメンバーの本公演ですら「こりゃーしんどいわ……」と思わざるを得ないこの作品を、研7までのメンバーであそこまでの完成度に持っていけたのもまた紛れもなく月組下級生なわけで、そこはもう最大級の賛辞をお送りしたい。

主演の2人以外、とにかく少しの暇もなくアルバイトしまくり、一体ひとり何役やっているのか。舞台裏を想像するだけで泣きそう。
みんなすごい。よく頑張った。たぶん私の想像の何倍も。


  • 演出脚本とか
本公演実質2時間30分を、幕間なしの短縮版1時間55分で上演。
いくつかカットされたシーンはあったものの、話の大筋としては本公演をそのままなぞる形で、物語前半をバサッと切って仮面舞踏会から始めたロミジュリ新公とは全く違いました。

カットされた場面や変更になった演出はどこだったか…本公演はもう何回も観ていて、新公観劇中は「あーあそこがない!」って思いながら観ていたのに、今具体的に思い出そうとすると上手く出てこない。

アントワネットのギャンブルのシーン「全てを賭けて」がなく、アルトワ伯と秘密警察3人による説明(アントワネットはギャンブルに興じていて、国王は錠前作りに夢中で、王太子の身体が悪い等々)になっていたり。
バスティーユ監獄から逃げ出したロナンとオランプの背後(本舞台)にバスティーユ要塞のセットがなかったり。
本公演1幕最後の、会議場門前のパンパポパンがなかったり。三部会もない。
「カフェで昼間働いてるの」と言うソレーヌとロナンとのやりとりが、上手舞台端で行われたり。
改良したギロチンを見てくれと出てくる国王陛下とアントワネットのやりとりが、途中まで幕の前で、後ろが広間のセットじゃなかったり。

他にもいっぱいあったと思う。
本公演と違う演出、舞台装置の使い方に気付く度、「あーあそこ好きなのに!」となって少し寂しかった。
新公だから仕方ないと分かりつつ。

物語の大筋を壊すことなく綺麗に短縮版としてまとめた新人公演担当の谷 貴矢先生(失礼ながら私は初めてお名前聞きました)にはお礼申し上げたい。
少なくとも私は、ロミジュリ新公のやり方よりこちらの方がずーーっと好みです!!
だってロミジュリ新公のマーキューシオさん「マブの女王」歌わないんだよ…!?


  • 出演者それぞれ雑感
最初に。

あーさ(朝美絢)演じるアルトワ伯出演シーンは、ほぼ100%彼女しか観ていません。

よって肝心の場面で肝心の人を観ていないこと前提での感想ですので、その辺りご承知下さい。
人選も私の思いつくまま。

◆ 暁千星  ロナン・マズリエ(本役:龍真咲)
大健闘していたと思う。
歌も想像よりずっと上手だったし、ちょっと歌の苦手な上級生スターと比べたら普通に聞ける。昨年の「明日への指針」新公から1年、成長っぷりは著しく相当に苦しみ頑張ったんだろうな、と。

ただセリフに関しては今もところどころ気になるところがあるのは確かで(舌足らず?時々急いてセリフが畳み掛けるように駆け足になる)、このまま路線真っしぐらで行くのであれば(劇団としては間違いなくその方向でしょう)、早めに克服して欲しいと思うところ。
あとお歌で語尾にビブラートかけようとして?下顎が震えるのは癖なのかしら。

歌は想像より上手かった…が、改めて認識させられた本役・まさおの上手さ。
所謂「まさお節」によって好き嫌いの分かれるまさおではあるけれど、この1789という作品において彼女の声の持つ「艶っぽさ」は大きな魅力だと私は思っていて、ありちゃんの歌声にはそれがなかったなーと。

サイラモナムールの赤ジャケットは、本役まさおのものなのかな。やや小さく見えたのだけれど。
球技場のボディパは力強い踏みしめ音でした。これに関しては本役超え間違いなしです。←

◆ 美園さくら  マリー・アントワネット(本役:愛希れいか)
貫禄のアントワネット。99期生にして「金持ちのマダムさんよぉ」のセリフがちゃぴより似合う王妃様。
しかしよくよく観ているとやはり99期生は99期生だけあって、可愛らしいお顔。
お歌が上手いことからの抜擢かな?もう少し学年が上がり、色んな意味で慣れてきたらもっと伸び伸びと実力発揮をしてくれそうなそんな予感。

ふとしたセリフ、歌がちゃぴによく似ていて、「今のちゃぴ…!?」ってなることもあった。
よく見てたんだろうなあ。


……出演者雑感、まだまだ続きそうなので、次回に回します。
一体何回に分かれることやら……www

美弥さまのパソブが事件です。

Man and Manとは。

 
みやちゃんのパソブ番組を見ました。
 
30分という決して長くはない番組の中で、初めはごくごく普通にみやちゃんソロの街撮りから始まって、続いて星組で何度か相手役として組んだことのある、はるこちゃん(音波みのり)との大正ロマン的な学生服に軍服、女学生との実らぬ恋をテーマにしたポート撮影の様子がオンエアされ。
 
ここまででもみやちゃんのセルフプロデュースの高さと需要の把握度がハンパないっていうのは十分すぎるほど伝わってきましたし、楽しく見てたんですよ。
 
 
 
その平和に突如ぶっ込まれたMan and Man。
 
 
 
ちょっと意味が分からない。
 
 
みや「歴代の方は娘役さんと撮ってらっしゃることがほとんどで、何か新しいことがしたくて、男役と撮ってみたかった」(ニュアンス)
 
男役と撮ってみたら今までと違うものが出来るというのは分かる。分かるよ。
 

だがしかしなぜこうなった。

 
いやもう本当にみや様にはお礼の言いようもありません。このパーソナルブック特番のファーストランをリアルタイムで見ていたわけですが、本気で「みや様にお礼をしてから寝なければならないのに拝むポストカードもスチールもないではないか…」って思いました。本気で。
 
このパソブを購入した暁には、ポストカードやスチールの代わりに拝んで寝るようにします。
ああ神様仏様美弥るりか様。このようなあーさを実現せしめ公然のものにしていただきもう言葉もありません……!!
 
すみません取り乱しました。
 
 
 
スカステ公式の番組紹介に、「下級生男役との妖しいツーショットも」ってあった時点で、こっそり期待はしてたんですよ。
「みやちゃんとツーショットを撮れる」、つまり入りたて研2・研3とかではない、並べるくらいの下級生。
「妖しい」というからにはビジュアルの相性とかもあるから、あーさだったらピッタリ……しかしそんな都合のいい夢のようなツーショット、実現するか???とか。
 
実現した。
しかもこれ以上ないビジュアルとシチュエーションで。
壁ドンとか笑い飛ばせるようなやつだったらまだよかったのに、予想外にしっとり雰囲気だったのがまた。
 
美弥るりかと朝美絢、月組屈指のビジュアル担当ふたりによる、まさかの濃厚シチュエーション。
ふたりの美の暴力によって、オンエア時のTLは焼け野原になり屍累々、私は「開いてはいけない扉」を開かれそうになっております。
 
つらい。本当につらい。
 
 
 
横顔のアングルがテレビ画面いっぱいに映し出された時の私の心境たるや。
リビングのくせに26インチという小ささをいつも呪っているわけですが、この時ばかりは小さいことに感謝しました。
横顔大好物にしたってこれは刺激がすぎる……(息絶え絶え)
 
あーさの耳にかからんとしている手…みや様の下から伸ばした手です。
 
 
キメキメで撮影しているシーン以外にも。
 
 
みや「こんな近くで撮ってる」
あーさ「恥ずかしいー」
(ニュアンス)
 
一瞬前まで先程のようなキメ顔で撮ってたくせに。
 
みや「どうする?こんな感じ?」
あーさ「えっこうですかw」
(ニュアンス)
 
あのキメ顔撮影見せられた後だとじゃれあってるようにしか見えない………手……
 
そしてこの朗らかなトーク場面ですらぬかりなく爆弾投下。
 
みや「食べられそうな感じでw」
あーさ「……愛しました(照笑)」
みや「アハハハwww」
 
 
「食べられそう」とは。
「…愛しました」とは。
 
 
全然曖昧にできてない、できてないよ!!\(^o^)/
すみれコードどこ!!すみれコード生きて!!!\(^o^)/
 
私が代わりに死んでるから!!\(^o^)/←
 
 
 
「こんな美形なのに前出てこないなんて、このビジュアルを生かさないなんて勿体なさすぎる……」と、セリフひとつないあーさをオペラで観ていて思ったおよそ1年前。
 
A-ENといい1789新公のアルトワ伯といいこのパソブといい、たった1年で打って変わって本人のビジュアル生かしたお仕事しすぎててこわい。
 
パソブも月組本も買わせて頂きます。頂きますとも。
貧乏暇なし、ヅカオタ金なし。

みちふうお披露目に行ってきたよ

発表当時、「まだずっと先だ」と思っていた柚希礼音のラストデイ、あの5/10(日)から早くも1ヶ月が経ち。

6/12(金)、星組新トップコンビ、北翔海莉&妃海風のお披露目となる全国ツアー公演が、神奈川県民ホールにて初日を迎えました。

というわけで、昨日6/14(日) 15:00公演を観てきました。

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  • 総評
実力派だけど、ビジュアル的には今ひとつ今っぽくないのかな、と思われていた?みちふうコンビ。
でも実際に観てみたらみっちゃんは想像以上にカッコよかったし、風ちゃんも想像以上にキラキラしていて幸せそうで、可愛い娘役さんでした。
本人たちの元々の素地ももちろんあるのでしょうが、「これがトップということなのか」と思わせるような、そんな輝き。
みっちゃんは言うまでもなく、風ちゃんも(近年の傾向としては)遅いトップ就任。お互いがお互いを待っていたような、そんな気がしました。

お芝居・レビューともに歌でヒヤヒヤするところがなく、「星組ってこんなに歌を聞かせる組だったかな?」と嬉しい予想外も。
比重的に一番歌うトップコンビが双方歌うまというのも大きいですが、お芝居において2番手?3番手?だった琴ちゃんが安定の歌唱力だったのと、短くはありましたがソロのあったひろ香祐くん、夏樹れいくんにも「はーー!」と感心させられました。
風ちゃん以外の娘役さんも皆さん上手かった。

今回この全ツとキャッチ・ミーで星組は振分けられてるわけですが、歌うま全部こっちに来ちゃってるんじゃないの?キャッチ・ミー大丈夫なの?と心配(ry


  • 「大海賊」
なぜこれを再演した。

演目発表当時から「えっ……あれを再演…?(困惑)」という声がチラホラ聞こえていた「大海賊」。

初演を観ておらず、なおかつ映像を持っていない私は、「どうやら駄作らしい」ということと、稽古場情報でどうやら「みっちゃんが作品を選んだ」という知識くらいで挑んだんですけどね。

悪い意味で「市民ミュージカル」のようだったな、と。

断っておきますが、お衣装は宝塚だからしっかりした作りだし、全ツなりの制約はあるでしょうが舞台装置もきちんとあるし、みちふうはじめ演者の力量はしっかりしてます。というか演者の力量でなんとか持たせてるというか。

脚本が………(⌒▽⌒)

まず無駄に立ち回りの場面が多い。組子は頑張っているし立ち回りの動作そのものショボいとかそういうのではないけれど、必要以上に長く続けば間延びもするし、飽きる。長いゆえに斬られても動き回るし、斬った後に何故か殴る・蹴るの動作が続く……www

「貴族の息子・エミリオが、海賊に両親を殺され自ら海賊になることで復讐を果たそうとする」話だとあらすじを読んでから観ていたんですが、いつになっても両親が殺されない。爆

そこは物語の始まりであって、海賊に身を落としたところからが本番なのに、とにかく「起承転結」の「起」がやたら長いwww

童話「桃太郎」でおじいさんが山へ芝刈りに、おばあさんが川へ洗濯に…までの経緯がやたら長くって、「いつになったら桃を拾って桃太郎が生まれるの!?」みたいな感じです。本気で。

両親殺されるまでと立ち回り減らしたらもっと海賊メンバーのキャラクターの描き込みだって出来ただろうに。

音楽も……エミリオ(みっちゃん)とエドガー(まさこさん)が最後1対1で斬り合う一番のクライマックスの音楽がwwwwwあんなに楽しそうな曲とかおかしいwwwww

風ちゃん演ずるエレーヌが、不幸なことに先述のエミリオとエドガーの斬り合いに巻き込まれて致命傷を追うんですけど。
そこでエレーヌは死の間際に「海が見たいの」って言うわけです。それはいい。

なぜ海まで歩かせる???

手当しないまま死ぬのはいいよ?フィクションではある話だよ?でも瀕死のエレーヌを歩かせるか???

加えて音が安っぽかったり。昨年の全国ツアー「風と共に去りぬ」(紅さん主演のね)でもこの神奈川県民ホールで観て「音響がイマイチだなあ」と思っていたんですが、今回もやはり。
県民ホール自体結構古い建物(1975年開館、なんとほぼベルばら初演時!)なので、そのせいかと思うんですが、他の脚本の粗と相まってもう。

素敵な場面もありました。
エレーヌが傷を負ってエミリオにすがった際の「あなたの髪…綺麗ね……金色で……海の香りがするわ…」のセリフと、エミリオがエレーヌの亡骸を小舟に乗せて海に出してやるシーンは素敵だと思いましたね。

細かいポイントとしては。
夏樹くんの髭の似合いっぷりがやばい。海賊みんなカッコイイけれど、群を抜いていたかも。
しーらんの側転。みっちゃんも他の組子もしていたけれど、2回3回やるのは彼女です。
悪役チーム、まさこ・ポコちゃん・麻央くんの迫力。とにかくデカイ。そしてポコちゃんの金髪ロングは正義すぎる。
琴ちゃんはもう少し力を抜いてもよかったかもしれない。新船長を選ぶ下りは、ちょっと悪役っぽくも見えてしまったような。
みのりちゃんが激可愛いです。

天寿のお髭は「なんかそれじゃない」感がした。髭の種類?着け方?


  • 「Amour それは…」

これがすっごいよかった!


2009年、宙組公演が初演のロマンティック・レビュー。当時のトップコンビ、大和悠河陽月華のサヨナラ公演であり、95期生の初舞台公演。

もうこの公演をみちふうのお披露目に選んだという事実だけで涙する。

当時みっちゃんは宙組の3番手としてこの公演に出演。風ちゃんは95期生、初舞台生としてロケットをしていました。

それから月日の流れること6年、当時宙組2番手だった蘭寿さんはその後花組でトップとなり既に退団、下級生トップも退団していく中でのお披露目。
風ちゃんも新公や小劇場で何度もヒロインを務めつつも、他組では先に下級生がトップになっている中での就任。

そんなふたりが、初めて顔を合わせた(実際に初舞台生と3番手スターが面と向かうことなんてないのかもしれませんが)思い出の公演を、今再び。

実のところ、個人的にはこういうゆったりしたレビューよりかは賑やかなダイスケショーとかの方が好きで、初演映像を見ながらも「なんとなく眠いなぁ」と思ってたんです。

しかし生は楽しかった!

何より歌が!上手かった!!
音程があった!!(こら)

(何しろ初演がお歌の苦手なタニウメコンビだけあり、その差は明らかでして……まあ初演の話は置いておいて)

「さあ来るぞ来るぞ、歌うぞーーー!」と心の中でワクワクしながら、スターの登場やスポットライトが当たるのを待つ。
そして期待が高まる中歌い出し、「すげーーーうめーーー!」とその期待に応えてくれる。

シンプルで当たり前のようでありながら、なかなかなかったこの高揚感、そして充実感。
素晴らしい。

初心者の方のアテンドにオススメの星組になりそうです。いやもうなってます。

個々の場面について。
新場面、「北翔海莉コンサート」。いえ正式な場面名称は知りません(プログラム買いなさい)。ひとりみっちゃんが舞台に現れ、そこから朗々と明るく楽しく歌いながら客席をかなりの時間練り歩くという、コンサートそのものの場面です。めちゃくちゃ盛り上がりました。
初演時、タニさんが黒燕尾でひとり歌いながら銀橋を渡ったあの歌は、サヨナラ色バンバンだったので場面差し替えになるかと思いきや、今回もありました。
男役燕尾の場面で、ひとり階段中央に腰を落とすみっちゃんに、一瞬だけちえさんを見た。なぜだろう。


「トップさんが変わると組の雰囲気が変わる」と、よく言われます。
私は宝塚100周年の前年、99周年だった2013年の早春にヅカ落ちしたので、この100周年の「退団ラッシュ」でトップの交代というものを初めて、しかも立て続けに見ました。

私が宝塚を好きになった当時からトップが変わっていないのは、もはや月組のまさちゃぴだけになりました。
花雪星宙、4組が変わりました(宙組はみりおんが続投しているけれど)。

その中で、トップの交代により「これから変わっていきそうだなあ!」と思った組と、「これからも続いていくんだろうなあ!」と思った組。

私としては花組雪組はあまり変化を感じなかった(実際には花組は上級生の組替えや退団が多く、一気に若い組になったので変化は大きかったのでしょうが、あくまで私の受け取り方として)。
一方、宙組星組はその変化を強く感じさせられた組です。

今回のAmourのようなレビューは、ちえねね時代には一度もやらなかったのではないか。また、ちえねね時代が続いたらこの先もやることはなかったのではないか。そういう作品でした。

宝塚の基本に立ち返るような、クラシカルで優雅なレビュー。
ちえねねは6年間という時間の中で、いつの間にか「宝塚的スタンダード」から離れた存在になってしまっていた。そしてそれは下級生も同じだったんじゃないか、と(星組の95期以下は、自身の組配属からつい先日の5/10まで、ちえねね以外のトップを知りませんでした)。

みっちゃんを星組でトップにすることで、星組をある意味「宝塚的スタンダード」に引き戻し、方向修正をしようとしているのかもしれないな、と思いました。

ちえねね時代に培った組の一丸となる強さと、専科からトップに就任したみっちゃんの影響力と。
それぞれが今後の星組の中で上手く混ざりあっていきますよう。

楽しみです。


みちふうの大劇場2作目は、2本立てって信じてますからね!!!
歌いに歌うショーをお願いしますよ!!

月組がもし85人の学園だったら

6/26発売予定の月組本の表紙が昨日公開されました。

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まさかの制服。トップコンビ就任4年目突入してまさかの制服。現在就任から最長のトップコンビなのにこの若いシチュエーション。

まさおがネクタイ緩くていかにもチャラっとしてるのに対して、ちゃぴ子ちゃんはきちんとリボンつけてるしポニーテールだしで、優等生っぽいのがイイネ!(かなり明るい茶髪というのは置いておいて)

この月組本表紙単体でも十分かっ飛ばしてるというか話題騒然なんですけど、さてではここで最近発表の月組さんのビジュアルをご覧頂きましょう。

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どこへ行く気だ。


月組は果たしてどこへ向かっているのか、ヅカオタを一体どうしたいのか。
今年後半の月組は「制服&ギラギラ」をテーマに行くってことでいいんですか???
まさに「これは本当にひどい、もっとやれ」って感じなんですけど、一体誰にお礼言えばいいんですか!←


まさちゃぴが制服ってだけでも相当なインパクトなんですが、問題は中身です中身。
他の組子も制服を着ているのかどうか。
これかなり重要。

個人的には全員で制服着て、卒業アルバムもしくは学校行事にありそうな「クラス集合写真」的なのが見たいんですけど、それは制服が全員分用意出来ないかなとも思います(過去作品の制服っぽいお衣装集めれば85人分くらいあるかもしれんが)。

全員集合が無理なら、お衣装は交代で着てもらって全員分の制服カット下さい。
上級生から下級生へ、「はい次ー」って言いながら渡される制服。急いでそれを着る下級生……ほら色んな意味でおいしいじゃないですか(変態)

画像一枚から広がる「月組学園」のストーリー(妄想)。
界隈でも相当盛り上がってましたが、本当に妄想が膨らむ膨らむ。

・まさお(高3)は一応サッカー部(強豪ではない)あたりに籍だけは置いてありそう。「え、今日練習?俺ちゃぴ待ってるしダリィからパス」って言って実質帰宅部。でも強豪ではないから、いざ試合となるとまさおは張り切って出るし、得点決めちゃうから他の部員も無視できない
・ゆりやくんは、としゆうきと放課後もつるんでるんだけど、「あ、それでは私はバイオリンのレッスンがありますので」ってサラッと言って颯爽と帰る。「あいつ今日はバイオリンかよー、この間は乗馬とか言ってなかったっけかw」って言いながら見送るとしゆうき
・ゆりやくんが行く乗馬クラブには、カチャ先輩もいる。カチャ先輩もバイオリン習ってるんだけど、カチャ先輩は自宅に先生呼んでレッスンしてそう(ボンボン)。ゆりやくんは真面目に教室に通ってそう
・優ひかるくんは他校の不良に帰宅途中にバッタリ会ってしまって(絡まれてはない)、翌日「怖かったんだよ〜〜(;ω;)」ってあーさとまゆぽんに泣きついてる
・すーさんは「ちょっと男子ー!!!きちんと掃除しなさいよ!!!」って言う系女子だよ間違いない

(以上わたくしの残念な脳内)


とにもかくにも、そんな月組本の特集番組は6/12、今夜21:30よりスカイステージにてファーストランです!!

画像一枚で一帯を焼け野原にした翌日に、今度は動画(スカステ月組特集番組)を出してくるとか、公式の燃料投下チームプレーの素晴らしさ………

今夜にはテレビの前で真っ白に燃え尽きたヅカオタが全国で観測できるでしょう(天気予報)。

A-ENポスター、発表

8-9月の月組バウホール公演、「A-EN」のポスターが昨日発表となりました。

月組公演 『A-EN(エイエン)』 | 宝塚歌劇公式ホームページ

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ちなみに先行画像はこちら。

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先行画像の学生モードから、ポスターの戦隊物?ジャニーズ?ビジュアル系?へのギャップで、「えっどんなストーリーなの!?」「昼間は学生で夜は変身するとか!?」という声が見受けられますが。

皆さんこの公演の2幕はショーですからね!!

演目発表時に「学園一のツンデレ美男子」「うだつの上がらない不思議系男子」「女の子を(に)レッスン」なんてどこの乙女ゲーだよwww的強烈フレーズが並んだばっかりに、ショーの存在を忘れられてた模様。

そんな(お芝居の設定が強烈すぎて)存在感のなかったショーを思い出させてくれるこのポスターは正解だと思います。

個人的にも2度美味しい感じで野口先生には足を向けて寝られないな、と。


っていうかビジュアルが青天井すぎてね!?

毎回毎回ビジュアルを外さない男役・朝美絢。
作品や配役が発表になる度に、「○○さんのキャラクターに合ってない(苦手)んじゃないか…」と言われることも少なくない中、近頃こうも本人のキャラクターや持ち味を生かした役を立て続けにもらっていて、非常においしいなーと。

それが本人の力によるものなのか、運によるものなのか、はたまた私の贔屓目なのか。

明日への指針新公で2枚目の優男ナイジェル、花詩集新公では初めてトップであるまさおの役(中詰蘭の王、ブラックローズ)を務め、オラオラ系の場面ばかり一手に引き受け。

引き続き3本立てを上演した博多座では、大劇場でちなつが務めた「よさこいの男」の前3人に入り、指針では大劇場でたま様だったカール6等航海士、花詩集でも同じくたま様が務めていた月下美人を(博多座に関しては観に行かなかったことを後から後から悔やんでいます)。

その後のPUCKでは上級生に混じってウッドペッカーズの弟的おバカ担当・ピッコロ。毎度のアドリブおいしい。
新公は初主演となり、パックを。通常の男役と異なり、なかなかに特殊で人を選ぶ役(なんてったって子供の妖精ですよ)と思われる中、あのアルフ耳と赤白ボーダーのお衣装も着こなしました(なお本役まさおのお衣装がそのままピッタリだった@まさお茶、だそうで)。

バウ「Bandito」ではまゆぽんとたま様のヒロインポジを争いwwww
ピショッタは意図せずして仲間を裏切る役どころでした。研6にして初ヒゲ。
たま様に許されガッシリと抱きしめられるシーンを、私は一生忘れない。男役を抱いても男らしい男役・珠城りょうと、それを男らしく見せてしまう男役・朝美絢。素晴らしい組み合わせ。
「イヤだぁ、抱き締められたい///」の迷言@終演後ミニトークショーも私の脳に深く刻まれております。あれはな、もうな、楽屋でやれwwwってレベルでした。本当に耳を疑った。

1789、本公演は銀橋登場の秘密警察3人組。ほとんど踊らないけど、コメディ担当でとにかく可愛い。ゆりあさまゆ。
新公では本役みやちゃんのアルトワ伯。何気にゴリゴリの悪役をやったことがなかったところにこのタイミングでアルトワ伯。
ポスター発表時点から、「新公主演でなければこのアルトワ伯だわ間違いないわ」と思っていましたが現実に。美弥るりか→朝美絢という安心と信頼のビジュアル担当。
東宝の新公が楽しみです。

そしてこの秋のバウホール公演「A-EN」。
演目発表時から「これはwwwww」と本人の得意分野を生かしまくりのキャラクター設定(ツンデレ美男子)で騒然となって、いやーー本当においしい。

長々と書いてしまって何が言いたいのか自分でも訳分からなくなってきましたが、とにかく役に恵まれているなと。

決して抜擢が早かったタイプではないです。1年前の3本立て本公演ではセリフのひとつもなかった。歌も目立ったパートなどなく。
だからこそこの流れが奇跡のように思えるし、何かを掴みとって更に飛躍して欲しいし、踏ん張ってくれることを願っています。

このバウ主演が意味するものとは何なのか、とか色々考えてしまうのだけれど、とにかく今はただただ8/29の初日を楽しみにしたいと思います。


まずはポスター買いたいですね!!←

(チラシは昨日(6/9)のポスター発表日にわざわざキャトル行って手に入れてきました)

新しいオペラグラスを使ってみました。

新しいオペラグラスを買ったので。 - riizの日記

新しいオペラ(ビクセン ニューアペックスHR 10×28)を、えいやっ!と購入した話の続きです。
昨日(6/6)の東京宝塚劇場公演・花組「カリスタに海に抱かれて/宝塚幻想曲」で、実際に使ってみたので、その使用感レポを。

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(手前がビクセン ニューアペックスHR 10×28、奥がニコン スポーツスターEX 8×25)


  • どこから観たの?
2階B席12列でした。東宝のB席の中では一番前(A席寄り)。
以下の感想は原則この座席位置から観た場合のものとご了承ください。

  • 8倍と10倍って実際どのくらい見える大きさ違うの?
舞台前方センターの「0番」目印を視界中央に入れた時、8倍のオペラは「0番〜3番」が視界に入ります。10倍のオペラは「0番〜2番」が視界に入ります。それくらいの差です(東京宝塚劇場・2階B席12列からの場合)。
なので、8倍から10倍になったからといって「めちゃくちゃ大きく見える!」ってわけではないです。

  • 公演中の見え方はどうだったの? 
組子(出演者)の表情がより大きく分かりやすかったです。
視界は、群舞でいうなら、8倍だと視界センターに入れた方+周り4人くらいが入ってくる感じ(つまりそれだけ「引き」のアングル)で、10倍だとセンター+周り2人くらいかな。

8倍は大きく見つつも周りの動きを視界に捉えやすい一方で、表情の機微は見にくい。
10倍は視界が狭くなるゆえ周りの動きを捉えにくい一方で、表情の機微はしっかり見えます。

ていうか

沼が広がります(真顔)


花組って、宝塚5組中、私としては回数観てない方というか、詳しくない組なんですよ。
なのに昨日はオペラのせいなのか、奥にいる下級生(入団年次の若い出演者)に目がいって目がいって……(オペラのせいではないかもしれないけれど)。

表情が大きく見えたせいなのか何なのか、和太鼓(2幕のショーで和太鼓叩く演出がありまして)叩く下級生の一生懸命なイキイキとした顔を見ていたら、なんだか子供の発表会を観にきた親のような気持ちになって、泣きました←
親じゃないし。年齢そんな変わらないし。自分でもよく分からない。

まぁ下級生の話は置いといて、お化粧とかお衣装の細部もよく見えます。
昨日はカリスタ(お芝居)の終盤、みりおとキキちゃんがガッと抱擁した後、またもキキちゃんの髪の毛がみりおのベストのボタンに絡まっているのがよく見えましたしね(すぐ解けてました)。

  • 対物レンズ口径にこだわってたけど、暗いところも明るく見えたの?
レンズ口径が小さいものに比べれば、明るく見えていると思います。
またレンズコーティング的にも、色鮮やかに立体的な像が得られているはずです。

ただ、舞台端のほぼほぼ照明を受けていないような場所まで明るく見えるわけではないです。
そこすら見ようと思ったら、たぶん天体観察用のオペラが必要(10×42とか)。重すぎて心折れるし、超目立ちます。
目立ちすぎて、舞台上の組子からは目に留まりやすいでしょうけどね(色んな意味で)。

そうだなあ、舞台前方でロケットがやっている中、次の燕尾群舞のために大階段を降りてくる男役の表情はハッキリ見えますかね(分かりにくい)。

  • その他使用感
右目の視度調節リングが、カチカチとクリック感のあるものでした。ニコンスポーツスターはクリック感なく回る感じです。
好みかもしれないけど、ビクセンのニューアペックスの方が一度調節した後で動いてしまうことは少ないかもしれない。

首からかけるストラップは、残念なことにビクセンのニューアペックスよりもニコンスポーツスターの方がしっかりしています。
ニューアペックスも小型軽量なので、その付属のストラップでも問題はないんですけどね。

あとレンズを守るキャップ。
ニューアペックスは対物・接眼レンズの計4カ所分付属してました。守れるのはいいけど、取り外し面倒だし失くしそうです(それは私のせいだ)。
スポーツスターは接眼部だけです。

  • 注意点
最短合焦距離(ピントを合わせられる一番短い距離)が違います。
公式スペックによると、ニコンスポーツスターEX 8×25は約2.5m、ビクセンのニューアペックスHR 10×25は約4.0mとなっています。

つまり、舞台・出演者から4m以内の場所からこのニューアペックスHR 10×28で見ようとした場合、ピントが合わないのでご注意を。

「そんな4m以内の位置から10倍のオペラなんて使わねーよ」って思われるかもしれません。
ただ私は東京宝塚劇場1階3列でもオペラを持って行った女なので………(そして使った)


と、こんな感じかな。
新しい10倍のオペラを買いましたが、以前の8倍のものも並行して使っていく予定です。前方席で10倍は大きすぎるからね。

新しいオペラグラスを買ったので。

新しいオペラを、思い切って買いました。


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ビクセン ニューアペックス HR 10×28


以前から使っていたのはこちら。


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ニコンのオペラも、見えの綺麗さに関しては不満らしい不満はなかったんだけれど、やっぱり1階S席でも後方や、2階のA・B席だと「もうちょっと大きく観たいなぁ」と思っていて。

そこでやはり10倍のオペラ買うべし、と思い切ったわけです(実際は1ヶ月くらい悩みました)。

オペラは各メーカーから数多く出ていますが、現状観劇(宝塚観劇)のためのオペラとして10倍を用意するなら、最も良いものはこのビクセンのニューアペックス10×28、というのが私の結論です。


まず、「コンパクトな10倍のオペラ」というのがあまり多くないんですよ。6倍・8倍が多い。
そして対物レンズ口径(10×28なら後ろの28が口径です。28mm)。これが小さいのは取り込む光量が足りず、像が暗くなるのでNG。倍率上がれば上がるほど、口径を大きくしなければ暗くなります。

10×30、10×32…というような大口径のオペラもあるけれど、それらは大概「大きく重い」んです。300gはゆうに超え、場合によっては500gクラス。
観劇用ではなく、どちらかというとアウトドア、星空観察などを想定しているんでしょうね。
プログラムも持っていたい、客席は狭いから荷物も小さく収めたい、何より2時間程度の公演中ずっと使い続ける観劇には向きません。重くてデカイなんて。

対物レンズ口径に関して。
10×25までは他社(ニコンオリンパス等)からも比較的コンパクトなものが発売されていますが、対物レンズ口径が25mmのままで8倍→10倍へと倍率が上がれば像が暗くなるため、なんとしても口径を確保したい。

重さに関して。
以前から持っていたニコンスポーツスターEXシリーズもコンパクトですが、それでも 8×25が300g。同シリーズの10×25も300gです。
オリンパスの10×25 WP Ⅱも260g。

そして、ニューアペックスHR 10×28は245g。
倍率を上げ、口径を上げ、それでいて軽量コンパクト!!
男役でいうなら、ダンスも上手い、歌も上手い、さらに背も高いと言ったところですかね。完璧です。

難点は、価格。
最安Amazonでも、SS席+B席くらいする。高い。本当に高い。

なので憧れつつも買わずにここまで来たんです(当初ニコンではなくこのニューアペックスの8×24が欲しかった。重さ220g)。

しかし、オペラグラスなんて家電やスマホのように目まぐるしくモデルチェンジするものではありません。
驚きの新機能も追加されません。
つまり一度買えば長く使える。

なおかつ観劇を趣味にしていれば、使う頻度から言って十分に、じゅーぶんすぎるくらいに元が取れます。
先行投資です、先行投資(自分に言い聞かせ)。だから買いました。

1回500円の劇場オペラレンタルを31回したら、このオペラの価格より高くなります。
メーカー(ビクセン)の保証期間である5年間しか使わないとしても、劇場で年6回程度レンタルしたら、このオペラより高いんですよ!(だから言い聞かせ)

オペラなんていらないような前方席でしか観ない方、もしくは目が良くて、全体を俯瞰して観るのがスタイルという方以外は、良いオペラを持って損はないと思います。

本当に、オペラひとつで見える世界は変わります。
綺麗な舞台を観に行くなら、やはり綺麗に見えるオペラで。

(倍率と対物レンズ口径、重さ・大きさの話ばかりしてますが、オペラの値段はレンズの質に出ます。日中屋外とは異なる条件の厳しい舞台観劇ではさらに差が出るかと)

ちなみに、スポーツスターEX 8×25D(奥)と、ニューアペックスHR 10×28(手前)の大きさ感はこんな感じ。

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ニューオペラの実地(劇場)での利用は明日の花組公演「カリスタの海に抱かれて/宝塚幻想曲」となりますので、また使ってみての感想交えて追記します。