沼に落ちて。

ほぼ100%宝塚

東宝1789新人公演を観ました③

①と②はこちら。

 
というわけで超・偏りまくりとアナウンスしたこの新公レポの、最大の偏りパートがこちらの3番目の記事になります。
 
お待ちかね(私が)。
 
あーさこと朝美絢の演じたシャルル・アルトワについて。
 
 

鬘変えてきたーーー((((;゚Д゚)))))))

 
 
上手花道付近にオペラの照準を定め、「来るぞ来るぞ…」と身構えていた私の精一杯の防御!!!
まったく役に立たなかった!!\(^o^)/
 
ムラ新公のビジュアルでくるもんだとばかり想像してたのに……何このストレートさらさらロングヘアーに片側編み込みとか……聞いてない………
 
カニュの映像だと分かりにくいと思いますので、記憶にある限りでビジュアル要点掻い摘みますと、
 
・黒/金メッシュの胸下ストレートを後ろでハーフアップ?(黒っぽいリボン)
・右側サイドを長めに下ろし、左側はわずかに垂らし他は編み込み
 
という感じですね!!
 
個人的にポイント高かったのは、右側は下ろした髪の量が多いために顎のラインが隠れてたんですけど、左側はチラチラと見えるようになっていたことです。
 
美弥さまパソブの例の撮影により「顔が綺麗に見える角度」「顎はこのくらいの角度が綺麗に見える気がする」(ニュアンス)というアドバイスを得たからなのか、素晴らしいほどの実行ぶりwww
本当に美弥さまありがとうございます(立ち位置)。
 
ひとりだけビジュアルの次元がおかしい。
血色よくない感じの妖しいメイクもそりゃあお似合いでした。眼福。
 
 
思えばこのポスターが公開された時。
 
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「あー、これは新公、みやちゃんの役だわ。主演でなければ間違いなくみやちゃんだわ」
 
って直感で確信したんですよね……
 
ストーリーも知らないし役のキャラクターも分からないのに、完全にビジュアルだけで確信しました。
そしていざ新公配役発表された時の「やはりwwwww裏切らないwww美弥-朝美のビジュアルラインwwww」となった謎の安心感。
 
その安心感と期待に応えられる男役・朝美絢(95期・研7)。
ほんとおいしい。
 
ってビジュアルだけでどんだけ語るのかと。すみません、次行きます。
 
 
2時間半の公演を1時間55分に短縮したことやおそらく人数などの都合もあって、あちこち場面のカットや演出の変更があった1789新公。
 
そのカットや変更に合わせて本役とは違う動き/セリフだった方は多いと思うけれど、その中でも特に本公演と違う動きとセリフ、役割を担ったのがアルトワ伯と秘密警察3人かな、と。
 
冒頭のアントワネットによる「全てを賭けて」のナンバーが丸々カット。オランプに王太子、国王、ネッケル、ギヨタン博士らによる歌とセリフがなく、アルトワ伯と秘密警察たちによって「今の王宮がどうあるか」が語られます(銀橋渡りながら)。
 
本公演だと割と秘密警察と別行動の多いアルトワ伯(会話していても秘密警察をたしなめることが多い)ですが、新公のアルトワ伯は何かと秘密警察と会話をする場面が多く。
アルトワ伯自身の妖しく残酷で利己的なキャラクターを成立させつつ、この3人と絡むのは大変だったのではないかなと思いました。
秘密警察のコミカルさに引っ張られてアルトワ伯までコミカルなイメージになってしまうと、その後の立ち姿、「私は神だ」に繋げていくのが困難だと思うので。
 
 
歌ですが、三部会の場面が丸々カットになった為、「私は神だ」が唯一のソロだったかと。後は最後の「悲しみの報い」での秘密警察たちと一緒のワンコーラスかな。
 
「私は神だ」
これを聞くため新公を観に行ったと言っても過言ではない。
 
フェルゼンを顎クイし、媚薬を杯に注ぎ、オランプを掻き抱き、四つ膝をつくラマールに足をかけ、「私の指に触れられてヴィーナスとなれ」………
 
 

夢か。これは夢か。

 
確かに観に行ったはずなのに、もはや夢かと……あれ?
美形×悪役×妖艶×ナルシスト×媚薬。マジドリーム。
 

ムラ新公は映像でチラッと見ただけなので、実際はどうだったか分かりませんが、たぶん東宝の方が伸び伸びしていたんじゃないでしょうか。

媚薬の小瓶を歌いながらしまうのに多少戸惑ってたwww
 
ほか印象的だったのは、ありロナンに「お前が誰かなんてどうだっていい。オランプを離せ」と言われた時の表情ですね。
あのメイクの大きな目を一際カッと見開いて、「あー、今アルトワ伯の中で何かがプッツンと切れたわ」と分かる表情。
ブルボンの血を引く者は神と同じと信じ、兄である国王を失脚させ自らが国王にならんとするアルトワ伯にとって、言ってはならない最大の禁句だったのだなーと。しかも平民に。
 
 
番外編・あさまゆポイント。
 
①アルトワ伯に民衆銃撃の許可をアイコンタクトで請うペイロール
私の見間違いでなければ。国民議会は無効である、と告げた国王が捌けた後、民衆に発砲しようとしたペイロールが、一瞬アルトワ伯の方を一瞥したんですよねー。国王がいないなら弟君に発砲許可を仰ごうとしたのでしょうか。
 
②「民衆弾圧」を共に国王に説くアルトワ伯とペイロール
厳密に言うとその先の目的は違うのだろうけれど、ともかく目下の同じ目的(民衆弾圧)に向かって共にネッケルを押さえて国王を説き伏せようとするふたり。95期による共同作業(違)。
ふたり揃って悪い顔して下手に捌けていくのがたまりませんでした。
 
③「悲しみの報い」
本公演ではその後のフィナーレへ繋げる銀橋ソロのため、「悲しみの報い」にはいないアルトワ伯。
新公ではその必要がないので、最後まで民衆や王宮貴族と共に歌い踊っていたのですが、その並びがとにかくあさまゆセット。一緒に盆回ったり、最後も0番最前のありロナンのすぐ後ろで左右に挟み。オペラの視界によく入って嬉しかったです。
 
 
ありちゃんの主演挨拶の間は、劇中アルトワ伯とは違った泣き笑いしそうな優しいお顔でした。
お口が何かを堪えていたような気がする。